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人材探し

人材探し

「もう限界よ。すでに押し潰された地域を、それでもまだ押し潰そうとする制度の中での勝ち目のない闘いなんて。それよりブルターニュの話をしようよ。」
「そうね。私は果樹園で忙しく動き回ってるわ。写真見た?」
「見たよ。もう始められそうじゃない。信じらんない! 小屋とキオスクがあって、すごく素敵なところね!」
「きっといい場所になるわよ。もう何もかもイヤになった仲間はみんな一息つきに来られるのよ。子供たちも釣りをしたり、池でボートに乗ったりして遊べるし。」
「そうね。」
「あとは3万ユーロ見つければいいだけなのよ! それ以外は準備できてるの! 野外映画もイスはあるし。40脚いるんだけど、donnons.orgっていうサイトで古いイスをタダでくれる人がどれだけいるか、あなた知らないでしょう?」
「でもそれって誰かと一緒にやるの?」
「とんでもない。一人よ。今一番やりたいのは、キオスクの責任者としてフェアな関係を築くことなの。」
「そうなんだ。」
「映画上映のための自転車発電の装置を設置してくれるチームにも、お金か土地の使用許可で支払いはするし、何かしたい人には場所を貸したりもするつもり。人助けが今の流行りみたいよ。天気のいい日にパーティーをしたい翻訳家の団体に貸したりもしたいわ。」
「地域の助成金は考えてみた?」
「イヤよ。土地を買って、友達が作った映画を上映したり、友達を招いたりしたいの。自分のリズムでね。もし公共のお金をもらったら何にでも厳しくなっちゃうじゃない。そうなっちゃうのもムヌーシュキン(注1)のせいよ。少しずつ前に進まないと。でも建築不可の土地を買うのも簡単じゃないのよ。MAIF(保険会社)はダメだったわ。アパートを買うなら10万ユーロでも貸してくれるのに、土地に3万はダメなんだって。多すぎとか少なすぎとか、よく分からなかったけど。」
(アデルが笑う)
「アジアのどこだったかにお金持ちの元カレがいるけど……」
「それいいじゃない!」
「でももう14年も連絡してないよ。それってあり?」
(アデルがまた笑う)
「それにあなたは人事に『私は3人の子持ちだから気が狂うこともできないんです。ちゃんと仕事してください』って電話さえしないじゃない。なのに私は元カレに『最近どう? ところで3万ユーロくれない?』なんて言わなきゃいけないの?」
(二人とも笑う)
「で、近所には誰がいるの? どんな人たち?」
「景観保護区域だからあまり人はいないんだけど、谷を離れて坂を上ると北側には新興住宅地があって、カフェもあるの。南側にはハイキングコースもあるのよ。素敵な家が一軒あってね、昔水車小屋だったんだけど、感じのいい一家が住んでて羊二頭くれたのよ。私の土地の端っこを買って本格的な果樹園にしたいんだって。」
「羊って何のため?」
「芝を刈るためよ。」
「あ、そっか。早く私もアレックスと子供たちとパリを離れないと。」
「そうよ。キチガイになる計画はすっ飛ばしてBの計画に直接入ることをお勧めするわ。ジャン・ジャック何とかさんとブリジット何とかさんに2時に電話して、その様子を聞かせて。どこかの組織に埋もれてる親切で有能な人材を見つけないと。私はスポンサーを見つけるしかないわ。ところで言ってなかったけど、キャロリンが初めて映画上映する時に来てくれるって!」
「イル・エ・ヴィレーヌ県に? サン・マルタン運河からは遠くない?」
「来るって言ったのよ!」
「と言うことは、すぐにキャンペーン始めて1円でも多く集めないと! 第一回目の上映はいつ?」
「来年の春よ。慌てずにやるわ。でも、キャロリンはボートにも乗ってくれると思う?」

(注1):演出家。助成金を無駄にしないために団員・関係者に非常に厳しかったことで有名。